診療内容について(脳神経内科)|まひ・しびれ・ろれつが回らない(脳梗塞・脳血栓・脳出血)/めまい・ふらつき・嘔吐(脳梗塞・脳腫瘍・良性発作性頭位めまい症・メニエール病等)/頭痛(片頭痛[偏頭痛]・緊張型頭痛・群発頭痛・薬剤の使用過多による頭痛・くも膜下出血・脳腫瘍・その他の二次性頭痛)/物忘れ(アルツハイマー型認知症・脳血管性認知症・正常圧水頭症等)/眼瞼・顔面のけいれん(片側顔面けいれん、眼瞼けいれん、痙性斜頸)/手足の筋肉がつっぱったり痺れる(筋萎縮性側索硬化症・重症筋無力症・多発性硬化症・上肢痙縮・下肢痙縮)/パーキンソン病・橋本脳症

診療内容

難治性片頭痛

片頭痛は頭痛とともに吐いたり、光や音に過敏になり仕事や日常生活に支障をきたします。 通常は月に一回あるかないかだと思いますが、それ以上の方は医療機関に受診されるかたが多いと思います。当院の受診の片頭痛患者さんの10人に3人は薬剤の使用過多による頭痛です。つまり頭痛で月の半分以上市販薬などを飲み続けてます。そのような方でも、治療法はあります。しかし、年に数人は残念ながら、治療効果なく難治性片頭痛を患ったままになります。 現在、そのような患者さんのために注射による予防薬が開発されてます。 抗CGRPモノクローナル抗体を皮下に月に一回ないし二回注射するのです。CGRPは片頭痛の原因となる炎症物質なのでまさに原因を治療するといった夢の治療です。予防薬は一般に二ヶ月以上使用して頭痛の程度ないし頻度が半減できるものが有効です。 この薬が保険収載される日が近いのを祈ってます。 一方、我が国では米国で保険収載されているボツリヌス毒素治療についてはまだまだ後進国のようです。ボツリヌス毒素は筋肉の収縮を弱めるので我が国では片側顔面けいれん、眼瞼けいれん、斜頸などで保険収載されてます。筋肉の収縮を弱めるため緊張型頭痛のみならず片頭痛にも効果あります。京都で9月16日から開催されている神経国際学会に出席したさいに米国の神経内科医師とお話をする機会がありました。米国では有効性が認められている予防薬ですが実際は、皆んな(米国神経内科専門医)が思っている以上に有効だと。この話を聞き、年に数人いる私の患者さんにとても申し訳ない気がしました。抗CGRP抗体に限らずボツリヌス毒素も保険収載される時を心より期待します。

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危険な頭痛 脳腫瘍と耳鼻咽喉科の腫瘍 早朝時の頭痛と局所の頭痛には注意を

阪神の横田慎太郎外野手(22)が脳腫瘍から復帰されました。頭痛を訴えてキャンプを離脱し病院にいき脳腫瘍と診断されたそうです。詳細は不明ですが病気との闘いにも勝つことを心よりお祈りします。 脳腫瘍の場合、脳の中に正常組織とは別の体積のものができるので脳圧(のうあつ)が亢進して頭痛が出現します。 したがって頭を下げている早朝時などに頭痛が初期症状として出現することがよくあります。 また、脳内に限らず顔面や歯科領域の腫瘍も徐々に大きくなるので局所を中心に痛みが続くことが多くあります(正確には訴えの位置と腫瘍の位置は異なることが多いです)。このような頭痛は危険信号であり、できるだけ早期に画像診断ができる施設に受診してください。また一度の画像診断で異常ないと言われても、画像診断を繰り返す必要があります。腫瘍が小さかったり撮影条件により見えたかったりするからです。

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頭痛とストレス 小児の片頭痛は薬(西洋薬)で治さない?

頭痛に限らす痛みを伴う疾患はストレスと関係があります。「痛いと思うから痛いんだ」とかつては子供の頭痛に対して親が叱っていた時代がありました。それが最近になって片頭痛をはじめ頭痛の原因が明らかになりトリプタンという特効薬がつくられてからは頭痛に対しては社会も家庭も理解するようにという流れになっております。確かに片頭痛の酷い発作などは仕事も家事もできないのは事実であり家庭も社会も理解するべきことです。一方、治療や予防に関してですが医薬品で治すんだという風潮になってませんか?私は以前より小児の片頭痛はストレスを減らすことだと思ってました。数年前に出席した頭痛セミナーである小児科の頭痛専門医の先生が「小児の片頭痛には小建中湯がよいですよ。使ってみてください。」と自信をもって発言されました。小建中湯は元気のない小児の腹痛や倦怠感に対して使用する漢方薬です。そして精神科領域では神経症や心気症に対して使用します。つまりストレスに対してです。構成生薬はなんと芍薬(しゃくやく)、桂皮(けいひ)、大棗(たいそう)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)、膠飴(こうい)の6種類です。これってほとんどお食事の中で使用するものばかりです。大棗はナツメのことで桂皮はシナモン、生姜はしょうがで、膠飴はあめです。こんなもので効果あるのが漢方薬であり人間の体です。 もちろん、小建中湯以外の漢方もお子さんの体質に合わせて処方したり、トリプタン系の西洋薬を使用することもありますが。。。 ニューヨーク州立大学の研究では脳の扁桃体という感情をつかさどる部分が異常に興奮しそれによりストレスホルモンである副腎皮質ホルモンが分泌され血管壁に口腔内にみつかるような細菌が繁殖するようになると言われてます。 また異常興奮した扁桃体は延髄(えんずい)という自律神経のコントロールをつかさどる神経系に刺激を与え神経細胞突起が増え続け延髄の異常興奮につながるようです。 一方、カナダのウエスタンオンタリオ大学は、心筋梗塞の患者22人を対象に運動負荷をして自律神経の値を測定してみました。心臓病の人は、健康な人よりも自律神経が2割ほど興奮(ストレス反応)していますが、6カ月間にわたり運動をしてもらったところ、自律神経の値は正常になったようです。このことから週に三日ほど30分以上の有酸素運動を行うことがストレスを減らすことになると言われます。 先日書いた緊張型頭痛のコラムでも日々の運動について強調しましたがこれもこのストレスという点に共通してます。そしてもう一つのマインドフルネスというコラムも是非参考にしてみてください。

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顔面神経痛 顔が痛い!!

顔が痛い!!っていう経験ありますか?あるいは現在痛くて治療中とか? この原因って本当は沢山あるのですが、よく顔面神経痛としてかたずけられてます。 しかし顔面神経痛とは医学用語にはないのです。顔面の感覚をつかさどる神経は三叉神経(さんさしんけい)といいます。 ですのでお医者さんに行くと三叉神経痛ですよ。と説明があります。 ところが顔面の痛みが起こる原因は以下のようにたくさんあります。  1 典型的三叉神経痛 痛みの持続時間が瞬間から2分間。感覚過敏はあっても低下はない。  2 有痛性三叉神経ニューロパチー 顔面に感覚鈍麻を伴うことがある  3 三叉神経・自律神経性頭痛 群発頭痛やその関連疾患  4 神経過敏による三叉神経領域の痛み 虫歯で歯医者さんにいっても「虫歯はないですよ、三叉神経痛ですよ」といわれるものに相当します。   5 二次性三叉神経痛 二次性というのはなにか器質的な原因があっておこります。眼や鼻のまわりの腫瘍(しゅよう)であったりします。1を典型的三叉神経痛と呼ぶ理由はこの痛みの多くの原因は三叉神経が脳幹(のうかん)に入るところで神経根入口部(REZ route entry zone)で脳血管に圧迫されているから厳密には器質的原因があるということで一次性三叉神経痛と呼ばずに典型的三叉神経痛とよびます。  当院に受診される患者さんで意外に多いのは4の神経過敏です。これは感覚低下がないのが基本です。マインドフルネスを利用して治療してみましょう。

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マインドフルネス

緊張型頭痛について先日コラムを書きました。その中でマインドフルネスという言葉を用いました。今回はそのマインドフルネスについてです。 マインドフルネスは「注意する」と直訳しますが「今現在において起こっている内面的な経験および外的な経験に注意を向ける心理的な過程のこと」をいいます。つまり「今」にのみ注目するわけです。過去に起こったことは全て雑念です。現在の自分はなにをしているか。つまり呼吸をしている、椅子に座ってるのでおしりが椅子にあたっている、体は重力に引っ張られている、外では小鳥が鳴いている、なにか香りがするなどに注意を向けるのです。呼吸と五感にのみ注意をむけることにより大脳を休息させてあげるというのが神経科学的な理屈になります。 ですので、緊張型頭痛の治療にはもちろん有効ですが、うつ病の治療であったり免疫力を高めたりするのにも有効であったりします。実際、米国などではうつ病の治療で薬を使用するという選択枝よりもマインドフルネスを利用した認知行動療法やマインドフルネスで得られるような脳の状態を磁気治療(頭痛治療でも応用されてます)がさかんになっております。 神経生理学的に背外側前頭前野(DLPFC) の血流の上昇がマインドフルネス状態によってもたらされることが証明されてます。また瞑想実践者においてはこの部位の大脳皮質の容量が増えるといわれております。 そして、この部位は、不安感が少ない方や神経症的スコアーが低い方には血流増多をみとめ、注意欠陥障害や躁うつ病患者さんアルコール依存症の患者さんにおいては血流低下がみられます。一方、ストレスによって増加される扁桃体(へんとうたい)の血流はマインドフルネス状態によって低下すると言われております。

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緊張型頭痛

肩こり頭痛ともいわれる緊張型頭痛について。 頭痛は基本的に嘔気や光過敏や音過敏を伴わないです。診断基準でもあってもこのうち一つだけとされてます。またこの頭痛は日常生活に頭痛のみで支障がこない程度のものとなってます。ですので緊張型頭痛は罹患者は日本中で840万人といわれる片頭痛患者さんよりも多いのですが、当院のような頭痛専門クリニックに受診することは少ないです。 世の中の多くの人は肩こりや緊張型頭痛はなおらないものと思ってまし、たいした症状ではないと思ってます。私はこの頭痛は肩こりとともにストレスの警鐘サインと思ってますし、完治するものと思っております。ストレスと姿勢の関係は密接であったり、姿勢がよくてもストレスがあると肩こりや緊張型頭痛は発症します。従って、治療するにはストレスをなくすように努めることと姿勢をよくすることになります。片頭痛は遺伝子によって決定された頭痛ですので年齢がある程度にならないと治るというは非常に難しいのです(実際は頭痛フリーになっていただける人も多くいますが)。一方、肩こりや緊張型頭痛は難治ではありますが治るのです。その方法はどこかの有名な病院にいったり、特殊な薬を使用したりするものではありません。 1.規則正しい生活をおくること 2.姿勢をただすこと これだけですが、簡単な日常生活習慣の改善ほど難しいものはないかもしれません。 1.については適切な三食と7時間の睡眠と毎日30分以上の有酸素運動です。運動はウオーキングがおすすめです。 2.についはヨガや瞑想あるいは座禅を組むなどです。簡単な方法は椅子に座っての呼吸法です。大きく息を吸い込んでからいきごらえをしてゆっくり息をはくのです。吸い込みに5秒。いきごらえに10秒。息をはくのに10秒です。こえを5分間繰り返します。その時、五感にのみ集中してください。第一に自分の呼吸です。肺いっぱいに空気をいれることに意識しましょう。 触覚は自分の身に着けているものが肌に触れているのを意識しましょう。小鳥などの声に耳をかたむけたり、部屋や大気の匂いに集中しましょう。雑念がなくなるとともにリラックスでき正しい姿勢が脳にインプットされます。この習慣で得た正しい姿勢を仕事の時などに思い出しながら実践しましょう。過度なストレスから解放され猫背であったあなたの姿勢はバレリーナのように素敵な姿勢になるでしょう。(この方法はマインドフルネスという状態をつくりだすことで、精神科領域では治療法として実践させれてます。) これだけで肩こりや緊張型頭痛がなおるって?信じれないと思いますが毎日実践してください。必ずよくなると思います。

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広島で頭痛外来

私どもは頭痛専門で診療をしておりますが、広島で頭痛外来をしている病院は少ないように思いました。 片頭痛患者さんが日本中で840万人と総人口の約8%位います。広島市の人口は119万人ですので、大雑把に片頭痛患者さんは8.4万人くらいいることになります。頭痛外来をする医療機関は限られてますので多くの患者さんは病院には受診せずに、「痛くなったすぐ○○○」、「頭痛に○○○○」といった具合に市販薬(OTC)を内服しているわけです。OTCを否定するわけではありませんが、片頭痛でOTCを月に半月以上、三か月間も飲んでいると頭痛薬が脳の感覚域値を変えてしまって、頭痛を惹き起こす結果になります。そのような状態が薬剤の使用過多による頭痛です。この頭痛は重症であり日常生活の半分以上が頭痛によって支障をきたします。統計的には片頭痛患者さんの3%未満といわれてますので97%の方はOTCを飲み過ぎにはなってなくうまく使われているのかもしれません。しかし、当院に受診する片頭痛の患者さんの3割が薬剤の使用過多による頭痛です。患者さんのほとんどは薬を月半分飲んでたらだめだとは知らなかったといわれます。薬の箱や説明書にも一日量は書いてますが月に何日まで飲んでいいかは書いてません。このあたりは患者さんに啓蒙すべきことかと日ごろから思ってます。 片頭痛にはトリプタンという特効薬があります。OTCの効果がいまひとつで日常生活に支障をきたすかたは是非頭痛専門医のドアをノックしてください。月に数回以内の発作回数で、頭痛発作による生活への悪影響があまりなければOTC使用もよく、急性期治療を中心に行います。しかし、発作の回数が多い方や、生活への影響が強いなら急性期治療に予防療法を加えます(月に2回以上あるいは6日間以上の頭痛で考慮します)。予防療法は効果が現れるまでに、通常1~2ヵ月の期間がかかりますので、少なくとも2ヵ月は継続してみて、効果を判定するようにします。エビデンスレベルの高い予防薬は医師の処方が必要ですので医療機関に受診してみてください。 *薬剤の使用過多による頭痛はかつて薬物乱用頭痛と呼ばれてました。 *予防薬治療が必要でないかたも片頭痛患者さんは一度は頭痛専門医を受診されることをおすすめします。 *頭痛専門医をお探しの方は、日本頭痛学会のホームページで検索すると便利です。

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当院へ画像診断を依頼される先生へ
当院では昨年より以下の検査をしております。ご利用していただけると幸いに存じます。
  • MRI(要予約ですが当日でも可能な場合があります)*頭部MRI MRA VSRAD など*肩関節 膝関節 足関節 手指 頚椎 胸椎 腰椎 など
  • CT(要予約ですが当日でも可能です)*頭部 頚部 胸部 腹部 骨盤部
  • 骨密度(要予約ですが当日でも可能です)腰椎・大腿骨(指示なければ右のみ)
  • 脳波(火曜日と水曜日午前 完全予約)
  • 超音波検査(頚動脈・甲状腺・心臓・乳腺・腹部・下肢静脈など/火曜日と水曜日午前完全予約)

MRIとCTについては遠隔画像診断による放射線科医師の読影結果を検査翌日(翌日が休みの場合は休み明け)午後にFAXにてお知らせいたします。結果画像は患者さんにCDにコピーさせてお渡ししますが所有権は貴院にありますのでよろしくお願いします。

脳波についてはCDにて読み込み判読結果を添付させていただきます(脳波を紙で返却することはできません)。結果は一週間以内に郵送させていただきます(事情によりその場での返却も可能です)。

超音波検査についてはCDにて主要画像の読み込みと判読結果を添付させていただきます。当日にお返しできます(当院からは超音波画像はプリントアウトしません)。

画像診断ファーストチョイス一覧
画像診断依頼時に必要となる書類

頭痛・めまい・睡眠・てんかん・認知症・漢方と専門外来があるため半数以上の患者さんは遠方から来ていただいております。人口比からいうと安佐南区などは比較的、中区舟入(ふないり)の当院から離れているにもかかわらず多くの患者さんが来院されているようです。また中国5県・四国からの来院も最近は増えて来ております。みなさまの期待に応えれる診療を常々努力したく思います。